健康診断で「尿酸値9.0 mg/dL」と言われると、「痛風になるの?」「薬を飲んだほうがいい?」と心配になるかもしれません。
結論:尿酸値9.0 mg/dLは高い値。一度は医療機関に相談しましょう
尿酸値が7.0 mg/dLを超えると高尿酸血症とされます。そのため、9.0 mg/dLは高い値です。
ただし、「9.0 mg/dL=必ず薬が必要」というわけではありません。
まずは、痛風発作を起こしたことがあるか、腎機能が低下していないか、尿路結石の経験がないか、以前から尿酸値が高かったかを確認しましょう。
まず何をすればいい?
健診で尿酸値9.0 mg/dLだったら、次の3点を確認してみましょう。
- 過去に痛風発作を起こしたことがあるか
- 腎機能の低下や尿路結石がないか
- 以前の健診でも尿酸値が高かったか
健診結果にクレアチニン、eGFR、尿検査などがあれば、一緒に確認してください。
症状がなければ受診が必要という意味ではありませんが、9.0 mg/dLなら一度、内科やかかりつけ医に相談するとよいでしょう。
尿酸値9.0なら薬は必要?
ここは、日本と欧米で考え方が異なります。
日本のガイドラインでは、痛風発作や痛風結節がない場合でも、尿酸値9.0 mg/dL以上なら薬による治療を検討するとしています。
一方、欧米では、痛風を発症していない人に、尿酸値が高いという理由だけで薬を使うことは基本的に勧めていません。
ただし、痛風を発症した場合は別です。欧州のガイドラインでも、痛風患者では尿酸を下げる治療が推奨されています。
つまり、「尿酸値が高いだけの人」と「痛風を発症した人」は分けて考える必要があります。
9.0 mg/dLという数字だけで薬を決めるのではなく、痛風の経験、腎機能、尿路結石などを含めて、医師と相談しましょう。
尿酸値を下げるために、食事でできること
プリン体を完全に避ける必要はありません。むしろ、飲酒、甘い飲み物、食べすぎ、体重などをまとめて見直すことが大切です。
お酒は「種類」より「量」
ビールだけでなく、アルコールそのものが尿酸値に影響します。
「ビールを焼酎に変えればいくら飲んでも大丈夫」というわけではありません。日本酒、ワイン、焼酎なども含め、飲む量そのものを減らすことを考えましょう。
毎日飲んでいるなら飲まない日をつくる、飲む量を少しずつ減らすなど、続けられる方法がおすすめです。
甘い飲み物を減らす
ジュース、加糖炭酸飲料、砂糖入りのコーヒー飲料などを習慣的に飲んでいるなら、まず見直しましょう。
普段の飲み物を水やお茶中心にするのは、取り組みやすい方法です。
プリン体の多い食品を食べすぎない
レバーなどの内臓類や一部の魚介類にはプリン体が多く含まれます。
完全に禁止する必要はありませんが、大量に、頻繁に食べることは避けましょう。
肉や魚をすべて避ける必要もありません。食事全体のバランスを整えることが大切です。
体重が多ければ少しずつ減らす
肥満がある場合、体重を減らすことで尿酸値が下がることがあります。
ご飯や麺の大盛りをやめる、夜食や間食を減らす、揚げ物を毎日のように食べないなど、無理なく続けられる方法から始めましょう。
また、脱水を避けることも大切です。ただし、心臓や腎臓の病気で水分制限を指示されている場合は、自己判断で水分を増やさないでください。
どんな場合に受診すればいい?
特に次のいずれかに当てはまる場合は、医療機関に相談しましょう。
- 痛風発作を起こしたことがある
- 尿路結石になったことがある
- 腎機能が低下している
- 尿酸値9.0 mg/dL以上が繰り返し続いている
- 高血圧や糖尿病なども指摘されている
足の親指などが突然赤く腫れて、非常に強く痛む場合は、痛風の可能性があります。痛風以外でも似た症状が起こるため、医療機関を受診してください。
よくある疑問
Q.尿酸値9.0なら6.0まで下げるべき?
一律に6.0 mg/dLまで下げる必要はありません。
6.0 mg/dL未満という目標は、主に痛風患者の治療で用いられます。痛風発作がない人が、9.0 mg/dLだから薬を使って6.0 mg/dL未満にする、という意味ではありません。
Q.一度9.0だっただけなら?
1回の検査だけで薬が必要と決まるわけではありません。過去の尿酸値や腎機能、生活習慣なども確認して判断します。
まとめ
尿酸値9.0 mg/dLは高い値ですが、「9.0だから必ず薬が必要」というわけではありません。
日本では9.0 mg/dL以上で薬を検討することがあります。一方、欧米では、痛風を発症していない人に尿酸値が高いという理由だけで薬を使うことは基本的に勧められていません。
まずは、痛風発作、腎機能、尿路結石の有無を確認し、一度医療機関に相談することから始めましょう。
生活面では、飲酒量を減らす、甘い飲み物を控える、食べすぎを避ける、必要なら体重を少しずつ減らす、プリン体の多い食品を食べすぎないことを意識してください。
参考文献・情報源
- 日本痛風・尿酸核酸学会.高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版.
- 日本痛風・尿酸核酸学会.高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 2022年追補版.
- FitzGerald JD, et al. Arthritis Care Res. 2020;72:744-760.
- Richette P, et al. Ann Rheum Dis. 2017;76:29-42.
記事作成日:2026年8月27日
最終更新日:2026年8月27日


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