結論:20歳から2年に1回の検診を受けましょう
日本では、20歳以上の女性に子宮頸がん検診が推奨されています。基本となるのは、2年に1回の子宮頸部細胞診です。
子宮頸がんは若い年代でも発症するため、年齢が若くても無関係ではありません。まずは、最後に検診を受けた時期を確認してみましょう。
子宮頸がん検診は何を調べる?
子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染です。感染しても多くは自然に排除されますが、一部では感染が長く続き、がんになることがあります。
検診では、がんになる前の細胞の変化や、早期のがんを見つけることを目指します。
子宮頸がん検診は何歳から、何年ごとに受ける?
日本では、20歳以上を対象に、子宮頸部の細胞診を2年に1回受けることが推奨されています。細胞診は、子宮の入り口付近の細胞を採取し、異常がないか調べる検査です。
また、2024年4月からは、実施体制が整った自治体では、30歳以上を対象にHPV検査単独法を5年に1回受ける方法も選択できるようになりました。HPV検査は、がんの原因となるウイルスに感染しているかを調べる検査です。実施する検査方法は自治体によって異なるため、お住まいの自治体の案内を確認してください。
一方、米国のUSPSTFが2018年に公表した最終勧告では、21〜29歳は細胞診を3年に1回、30〜65歳では細胞診を3年に1回、HPV検査を5年に1回、または両方を組み合わせた検査を5年に1回としています。
USPSTFは検診方法を再検討しており、2024年の勧告案では、30歳以上ではHPV検査を中心とする方法を推奨しています。ただし、これは勧告案であり、最終決定されたものではありません。
子宮頸がん検診にかかる費用
検診の自己負担額は自治体によって異なります。例えば、横浜市では、細胞診は1,360円、HPV検査単独法は2,000円です。横浜市では、20〜29歳と61歳以上には細胞診、30〜60歳にはHPV検査単独法を実施しています。
対象年齢や検査方法、費用は自治体によって異なるため、お住まいの自治体のホームページで確認しましょう。
検診にはデメリットもある?
検診で異常が疑われても、必ずしもがんとは限りません。実際には問題がないのに異常と判定されることもあり、再検査や精密検査による負担や不安につながる場合があります。
また、自然に改善する可能性のある細胞の変化が見つかり、経過観察や治療が必要になることもあります。検診は頻繁に受ければよいわけではなく、推奨される間隔を守ることが大切です。
HPVワクチンで子宮頸がんを予防する
HPVワクチンは、子宮頸がんの主な原因となるHPVへの感染を防ぎ、子宮頸がんや、その前段階となる細胞の変化を減らす効果が確認されています。
日本では、小学6年生から高校1年生相当の女子を対象に定期接種が行われています。HPVに感染する前に接種することで、より高い予防効果が期待できます。
ただし、ワクチンですべての発がん性HPVを防げるわけではありません。ワクチン接種と定期的な検診を組み合わせることが大切です。
よくある疑問
Q. 65歳を過ぎたら検診は不要ですか?
過去に十分な検診を受けていて、子宮頸がんのリスクが高くない方では、検診を終了できる場合があります。過去の検査結果や治療歴によって異なるため、医師に相談してください。
Q. 子宮を摘出した場合も検診は必要ですか?
子宮頸部も摘出され、子宮頸部の高度な病変やがんの既往がない場合は、通常、検診は不要です。手術の内容や過去の病歴によって判断が変わります。
Q. 検診で異常が見つかったら、がんということですか?
いいえ。異常が見つかっても、必ずしもがんとは限りません。精密検査などで詳しく調べ、必要に応じて経過観察や治療を行います。
Q. 不正出血がある場合も、検診を受ければよいですか?
月経以外の出血、性交後の出血、閉経後の出血などがある場合は、検診を待たずに婦人科を受診してください。検診は症状がない人を対象とした検査であり、症状がある場合には診察が必要です。
筆者の考え
がん検診は40歳以降に受けるもの、というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、子宮頸がん検診は20歳から推奨されており、若い年代から受ける意味のある検診です。自分にはまだ関係ないと思わず、これまでに検診を受けたことがあるか確認してほしいと思います。
妊娠初期の妊婦健診では、子宮頸部の細胞診が行われることがあります。妊娠をきっかけに検査を受けた方は、母子健康手帳や検査結果を確認してみてください。
私自身は、現時点では20歳以上の方に2年に1回の細胞診を受けることを勧めます。一方で、30歳以上ではHPV検査を中心とした検診に置き換わっていく可能性もあります。今後の国内の指針や自治体の検診制度にも注目していきたいと思います。
そして、子宮頸がんはHPVワクチンによって予防できるがんです。自分自身だけでなく、将来の子どもや孫の健康も考え、HPVワクチンの接種を検討してほしいと思います。
まとめ
- 日本では、20歳以上に2年に1回の子宮頸部細胞診が推奨されています。
- 一部の自治体では、30歳以上に5年に1回のHPV検査単独法も選択できます。
- HPVワクチンを接種していても、検診は必要です。
- 不正出血などの症状がある場合は、検診を待たず婦人科を受診しましょう。
参考文献・情報源
- 国立がん研究センター「子宮頸がん検診」https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/cervix_uteri.html
- 厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html
- USPSTF「Cervical Cancer Screening」2024年勧告案 https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/draft-recommendation/cervical-cancer-screening-adults-adolescents
作成日:2026年10月14日 最終更新日:2026年10月14日


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