健康診断で「血圧140/90 mmHg」と言われると、「高血圧なの?」「すぐ病院に行ったほうがいい?」と心配になりますよね。
結論:140/90だったからといって、すぐに薬が必要とは限りません
健診で血圧が140/90 mmHgだった場合、まずは家庭で血圧を測ってみましょう。
日本では、医療機関などで測った血圧が140/90 mmHg以上、家庭で測った血圧が135/85 mmHg以上になると、高血圧の基準に該当します。
ただし、血圧は測る場所や時間、緊張などによって変化します。
そのため、健診で一度140/90だっただけで「高血圧だから治療が必要」と決まるわけではありません。
まず1週間ほど家庭血圧を測り、その結果をもって受診するか考えるのが、実際的な方法です。
まず何をすればいい?
健診で140/90だったら、次の3つをやってみてください。
- 家庭用の血圧計を用意する
- 朝と夜に血圧を測る
- 測定した血圧を記録する
できれば、5日以上、朝と夜の血圧を測ってみましょう。
家庭血圧は、1回だけの数字ではなく、何日か測った平均値を見ることが大切です。日本高血圧学会の基準でも、高血圧の診断には朝・晩それぞれの測定値を複数日測定して評価する方法が用いられています。
健診の血圧と家庭血圧は何が違う?
「同じ血圧なのに、なぜ2種類あるの?」と思うかもしれません。
血圧は、緊張しただけでも上がることがあります。
例えば、
健診では「140/90」
↓
家では「125/75」
ということもあります。
病院や健診など、医療機関で測ったときだけ血圧が高くなる状態を白衣高血圧と呼びます。
反対に、
健診では「130/80」
↓
家では「145/90」
のように、医療機関ではそれほど高くないのに家庭で高い場合もあります。
そのため、普段の血圧を知るためには家庭血圧が役立ちます。
日本高血圧学会でも、健診などで血圧が高かった場合に家庭血圧を測定することを重視しています。
家庭血圧はどうやって測る?
せっかく測るなら、できるだけ毎回同じ条件で測りましょう。
朝
- 起床後1時間以内
- トイレに行ったあと
- 朝食前
- 朝の薬を飲む前
- 椅子に座って1~2分程度安静にしてから
夜
- 就寝前
- 椅子に座って1~2分程度安静にしてから
測定するときは、背もたれのある椅子に座り、足を組まず、腕を心臓と同じくらいの高さにします。
測定中は会話をせず、リラックスしてください。
朝・夜ともに1回の測定で終わらせず、原則2回測って、両方の値を記録します。低い数字が出るまで何度も測り直す必要はありません。
血圧計は、できれば上腕にカフを巻くタイプを選びましょう。
家庭血圧はどのくらいなら受診?
ここが一番知りたいところですよね。
現在の日本の基準では、
| 家庭血圧 | 考え方 |
| 135/85 mmHg未満 | 高血圧の基準には該当しない |
| 135/85 mmHg以上 | 高血圧の基準に該当する |
| 145/90 mmHg前後以上が続く | 受診を考えたい |
| 160/100 mmHg以上 | 早めの受診を考える |
家庭血圧では、上の血圧が135以上、または下の血圧が85以上で高血圧の基準に該当します。
ただし、これは「135/85になったら必ず薬を飲む」という意味ではありません。
年齢、糖尿病、腎臓病、これまでの脳卒中や心臓病の有無などによって、必要な対応は変わります。
例えば
健診:140/90
家庭:125/75前後
→ 家庭血圧では高血圧の基準には該当しません。すぐに薬を始めるとは限らず、定期的に血圧を確認していくことになります。
一方、
健診:140/90
家庭:140/90前後が何日も続く
→ 家庭血圧でも高血圧の基準に該当します。医療機関を受診して相談しましょう。
140/90なら、どのくらい急いで病院に行けばいい?
ここは血圧の高さだけでなく、ほかの病気や症状があるかで変わります。
早めに受診したほうがよい人
健診で140/90程度だったとしても、次のような場合は家庭血圧を何週間も測って様子を見るのではなく、早めに医療機関へ相談しましょう。
- 糖尿病がある
- 腎臓の病気がある
- 脳卒中を起こしたことがある
- 心筋梗塞などの心臓病がある
- 家庭血圧でも140/90前後以上が続いている
- 健診で160/100 mmHg以上だった
特に160/100 mmHg以上の場合、日本高血圧学会も早めの医療機関への相談を勧めています。
受診するなら、まずは内科で問題ありません。かかりつけ医がいる場合は、健診結果と家庭血圧の記録を持って相談するとスムーズです。
「180/120」近くなら話が変わります
140/90と180/120では、緊急度が大きく違います。
家庭で測っていて、
180/120 mmHgを超えるような非常に高い血圧
が出た場合は、まず数分安静にしてからもう一度測ってください。
それでも非常に高い状態が続き、さらに、
- 胸の痛み
- 息苦しさ
- 強い頭痛
- 見え方がおかしい
- 手足の麻痺や力が入らない
- ろれつが回らない
- 意識がおかしい
などの症状がある場合は、単なる「血圧が高い」という問題ではない可能性があります。
この場合は家庭血圧を何日も記録して様子を見るのではなく、緊急の医療機関への相談が必要です。
血圧140/90だったら、今すぐ生活習慣を変えるべき?
はい。受診するかどうかにかかわらず、血圧が高めだったことをきっかけに生活習慣を見直すのはよい方法です。
特に取り組みやすいのは、
- 塩分を摂りすぎない
- 体重が多い場合は少しずつ減量する
- 定期的に運動する
- お酒を飲みすぎない
- 喫煙している場合は禁煙を考える
といった対策です。
ただし、「140/90だったから今日から塩分を完全にゼロにする」といった極端な対応は必要ありません。
まずは家庭血圧を測りながら、自分の生活の中で続けられることから始めましょう。
よくある疑問
Q. 健診で140/90だったら、高血圧と診断されたということ?
いいえ。1回の健診結果だけで判断するわけではありません。
140/90 mmHgは高血圧の診断基準に該当する血圧ですが、血圧は日によって変動します。
家庭血圧を測定して、普段の血圧がどの程度なのかを確認することが大切です。
Q. 家庭血圧が135/85を少し超えただけなら大丈夫?
「少し超えただけだから問題ない」とは言い切れません。
一方で、1回だけ135/85を超えたからといって、すぐに病気が確定するわけでもありません。
何日か測定して平均的に高いのかを確認しましょう。
Q. 朝と夜、どちらの血圧を重視すればいい?
どちらも大切です。
朝だけ高い人、夜に高い人など、人によって血圧のパターンが違います。
そのため、できれば朝と夜の両方を測定して記録しましょう。
Q. 血圧計を持っていません。病院で測ればいい?
病院や薬局などで測ることもできますが、普段の血圧を知るという意味では家庭血圧が役立ちます。
血圧計を購入する場合は、測定精度が確認された上腕式のものを選ぶとよいでしょう。
まとめ:140/90だったら、まず「家で測る」
健診で血圧140/90 mmHgだったときに、最初にやってほしいことは慌てて薬を飲むことでも、何週間も放置することでもありません。
まず家庭血圧を測って、自分の普段の血圧を確認しましょう。
- 健診で140/90 → 高血圧の基準に該当する
- まず家庭血圧を朝・夜に測る
- できれば5日以上続けて記録する
- 家庭血圧135/85以上が続く → 医療機関に相談
- 160/100以上が続く → 早めに受診
- 180/120以上+胸痛・息苦しさ・麻痺・意識障害など → 緊急対応
そして、受診するときには健診結果と家庭血圧の記録を一緒に持っていきましょう。
血圧は「その日の1回の数字」より、普段どのくらいの血圧なのかを知ることが大切です。
参考文献・情報源
- 日本高血圧学会.高血圧管理・治療ガイドライン2025.
- 日本高血圧協会.高血圧Q&A.
- American Heart Association.Blood Pressure Explained.
公開日:2026年8月23日
最終更新日:2026年8月23日


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